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本記事の想定読者
- JALとANA、どちらのマイルを貯めていこうか悩んでいる人
- 各マイレージプログラムのメリット・デメリットが良く分からない人
今回の結論
お伝えしたいのは「普段の生活スタイルに合わせて選んで良いです」という点です。
身も蓋も無いと言われてしまいそうですが、実際に私はそう考えています。
マイルを長い期間かけてゆっくり貯めるのであればANA、期限はあるものの貯めやすいのはJAL、といった具合に、一長一短あります。
詳細に見ていくと細かな違いが多く、キリがありません。
且つ競合に追随する形でサービスの内容も適宜変遷していきますので、どちらが優れているか、という評価も適宜変わっていきます。
ひとつの参考として、本記事を読んでいただければ幸いです。
マイレージサービスについて
すでにこのページを参照いただいている方は、制度・内容をおおよそ理解されている方が殆どかと思いますが、そうでない方がいらっしゃると思うので、念のため説明いたします。(すでにご存じの方は目次から比較パートに進んでいただければと思います)
マイレージサービスとは?
日本だけではなく、世界中の航空会社は、搭乗実績に応じてポイントを付与するサービスを提供しています。このポイントが「マイレージ」と呼ばれています。(以降、本ページでは「マイル」と表記します)
マイレージの獲得方法は航空機への搭乗だけでなく、航空会社と提携したクレジットカードを利用する、他のポイントサービスで得たポイントをマイルに変換するなどの方法でも獲得が可能です。
日本のマイレージサービス
日本において代表的な航空会社はJAL(日本航空)、ANA(全日本空輸)の2社です。
両社ともかなり前からマイレージサービスを展開しており、このページを参照されている方の多くが、両社のサービスを念頭に比較・検討されている方かと思いますので、本ページにおいても両社のサービスを中心に説明したいと思います。
両社のマイレージサービス比較
貯めやすさの比較
貯めやすさに関して言えば、正直なところどちらも大差ありません。
航空券を購入して搭乗すればマイルが貯まる、提携のクレジットカードを利用して買い物をすればマイルが貯まる、といった部分のサービスには大きな差は無く、比較の軸となりにくい観点です。
ただし、世界中の様々な航空会社を利用する方に関して言えば、ANAの方が有利です。
世界各国の航空会社で構成される連合(アライアンス)が複数あり、JALとANAはそれぞれ別のアライアンスに属していますが、その規模がANAが属するアライアンスの方が大きいのが理由となります。
詳細は別途解説しますが、国際便の中でもアジア・オセアニア地域を集中的に利用する、という方でなければ、航空券の利用で貯めるという点でANAの方が有利と言えます。
(同一アライアンス内ではマイルの相互加算・相互利用が可能)
一方でJALカードの場合は、提携クレジットカードに設定可能なオプションを使用することで、初回搭乗時に数千マイルの初回搭乗ボーナスが獲得可能です。通常のレートが200円=1マイルであることを考えるとこれは大きいといえます。
また、私はJALマイルを貯めており、実際に貯めるためのノウハウを別記事として投稿しておりますので、もしよければお読みいただければ幸いです。
使いやすさの比較
使いやすさに関しては、ANAのマイレージサービスが有利と考えています。
マイルの使い方としては、大きくは以下の3つです。
- 航空券と引き換える
- 現金(あるいは現金相当のポイント)と引き換える
- 航空会社が提供する商品サイトにて、商品と引き換える
多くの方は1番の用途でマイルを使用されると思いますし、私もそれを推奨しています。
(こちらも詳細は別途解説しますが、マイルを獲得する際のレートと、実際にお金として使用する際のレートに差があることが原因です)
その際、アライアンスの規模にANAの方が有利、というわけです。
また、マイルを使用するにあたっては、マイルの有効期限を意識する必要があります。
航空券の購入によって得られるマイルの有効期限は両社とも差はありませんが、クレジットカードの利用によってマイルを得る際の仕組みの違いにより、ANAの方が有利です。
(JALは支払いと同時にマイルが積算されますが、ANAは一旦独自のポイントとして積算されたうえで、任意のタイミングでマイルに変換が可能)
そのため、目標とするマイル数まで、より長い時間をかけて貯めることが可能となります。
特典・ステイタスの比較
両社とも、数多く航空機に搭乗するなどの条件を満たすと、上級会員として扱われるようになります。
上級会員になると、国内外の空港ラウンジの利用、優先搭乗、手荷物預け入れ時の重量緩和および優先受け取りサービスなど、様々なサービスを受けることが可能となります。
詳細は別に説明しますが、もし独身ではなく家族連れならば、この点はJALカードが優位と見ています。家族カード会員で配偶者も上級会員となり、各上級会員は同行者1名無料となることから、計4名がラウンジ利用可能となる点が、特に評価しているポイントです。
ANAの場合は同行者の無料までは設定されておらず、家族連れには非常にありがたい制度です。
(巷で言われる「修行」等により、まずは会員資格を得る必要がありますが、、、)
更に、特定のクレジットカードを保有したうえで上級会員のステータス基準を満たせば、永続的にその資格が維持される、という素晴らしいものでした。これまでは、、、
どちらを選ぶべきか
2023年1月時点で考えるならば・・・
身も蓋もない結論で申し訳ないですが、個人の好みで選んで良いというのが私の考えです。
やはり人によってライフスタイルが異なることから、一概に優劣を判断することは困難です。
ただし頻繁に海外に行く人がどれだけいるのか、という点を考えると、それほど多くないのではないでしょうか。
そのため、多くの方にとっては、JALを選択し、近距離の登場で初回搭乗マイルを受け取りつつ、日々の買い物を通じてマイルを貯めていく、という形がイメージしやすいと考えます。
今後の展望を踏まえて考えるならば・・・
あえて今後の展望、という形で分けて書いているのは、このマイレージサービス、ひとつの岐路を迎えています。現時点でJALからは以下の変更がアナウンスされています。
- 航空券に引き換える際に必要となるマイル数の変更
- 上級会員になる・上級会員のステータスを維持するための条件の変更
1番に関しては、より運賃体系を分かりやすくする、混雑具合に応じて必要なマイル数を可変とする、といった話がありますが、ほぼ間違いなく、必要なマイル数が増えると思われます。
航空会社としては、発行・付与したマイルはいずれ航空券の値引き(航空券の引き換えは100%値引き)などで処理する必要があり、コロナ禍もあって積みあがったマイルは、航空会社が業績回復を図るうえでの重石となることから、何らかの形で影響を抑える必要があるものと考えます。今回の変更は、表面上の改悪感を抑えながら、マイルの消費を早める、という意図の変更であると考えています。
2番に関しては、上級会員ステータスの維持に条件を設け、一度達成しただけで永続的、という制度を取りやめる方向の変更が見込まれています。
航空会社のクレジットカードを持っていれば永続的に会員資格が維持されるということは、会員資格を喪失するよりも新たに得る人の方が多くなることは自明です。上級会員が入れるラウンジの混雑、搭乗時の優先搭乗対象者の増えすぎ、という話が多く聞かれるようになって久しく、この状況の緩和は以前から求められていたものです。
カード維持のための年会費を大幅に値上げする、カードについて一定額以上の年間利用を求める等の対策が考えられますが、今回は利用額の設定が求められるのでは、と推測します。
上記内容はまだ確定していないことから、詳細は新たなアナウンスがあり次第、別途記事として解説したいと思います。(JAL、ANAどちらも、アナウンスがあれば)
大抵の場合、両者横並びといった形になるとは思いますが、利用者としては出方を見極めて動くことが要求されていると考えます。
最後に
私はJALカードユーザでして、永続的な上級会員資格(JALグローバルクラブ)を保有しています。
それだけに、今後どのように動くか、ANAに乗り換えるか等、日々思案中です。
ともあれ、現時点では使える制度を活かしつつ、ちょっと豊かになれるように目指していきつつ、適宜ノウハウを発信していこうと思いますので、よろしくお願いいたします。