本記事の想定読者
- 家で食べるインスタント中華に物足りなさを感じている人
- お店に行かなくても、お店のような花椒(+藤椒)の風味を楽しみたい人
- 家で作る中華の可能性を信じている人
今回の結論
今回お伝えしたいのは「花椒、藤椒は粉を買って妥協せず、ミルで挽いてこそ旨い」です。
昨今の麻辣ブームもあり、ご家庭で花椒(かしょう・ホアジャオ)を使っている方が増えているかと思いますが、そんな方は是非、ホールの花椒に加えて、藤椒(タンジャオ)をミルで挽いて使っていただきたいと考えています。
なお、中華と言っても種類が多岐に渡る点は承知していますが、本記事においては基本的に麻婆豆腐を念頭に置いております。ご了承ください。
はじめに
(中華料理と中国料理の違いを踏まえた本ブログのスタンス、ガチ中華時代のくだりなどは火鍋回の記事を参照ください)
弊ブログにおいても複数扱っていますが、ガチ中華においては何れも辛さ・痺れについて、一般受けしなさそうな風味であるものが多いです。
一方、昔からスーパーマーケットに並んでいるインスタント中華の素に関しては万人受けを狙った、云わば「尖っていない」商品が大半です。大多数からの支持を集めないとメーカーとしては困るわけで、仕方のないことだと思います。
実際にご家庭でインスタント中華の素を使われている方も多いかと思いますが、安心感のある味付けである一方で、少々物足りなさを感じている方もおられるのではないでしょうか。
そんな物足りなさを劇的に改善してくれる組み合わせとしてお勧めしたいのが、花椒・藤椒・スパイスミルの3点セットです。
冒頭に記載した「ホールをミルで挽く」という点はもちろん重要なんですが、そこに藤椒を混ぜることで、痺れだけでなく香りが劇的に向上します。
有名店・人気店には及ばずとも、適当なお店に入るよりも美味しい麻婆豆腐がお手軽に作れるようになってしまいます。
ちなみに、割と知名度があると思われる花椒と比べるとあまり知名度のなさそうな藤椒の説明は以下となります。
フユザンショウ (冬山椒、Zanthoxylum armatum var. subtrifoliatum)- 別名(フダンサンショウ 不断山椒)冬でも葉を落とさない常緑低木である。葉軸に狭い翼が有る。日本では雄株は見られず単為生殖する。接ぎ木の台木として用いられる。中国で「藤椒」と称して香辛料や薬用として利用している。
引用元:Wikipedia(サンショウ)より一部抜粋
商品の概要・特徴
花椒の概要・特徴
花椒に関してはもはや積極的な紹介は不要ではないかと思える程度に知名度を獲得していると思いますが、日本の山椒とは異なり、果皮の赤い、中国産の山椒となります。
特徴としてはやはり辛味・痺れを併せ持つ山椒である点が挙げられます。
有名店の麻婆豆腐の中には花椒をたっぷりと使ったものもあり、その風味に魅せられた方も多いのではないでしょうか。
ホール、粉の両方の形態で販売されているだけでなく、コンビニで見かける商品の中にも花椒を用いた商品が並ぶなど、一過性のブームとして終わらず、定着した感があります。
また、花椒に関しては、後述の藤椒ほど商品間での差は感じませんでしたが、安心と信頼のGABANを選ぶと間違いない(+商品がおそろいでちょっとかっこいい)かと思います。
少量から試したい方であれば、S&B食品の小さなパックから始めてみても良いと思います。
ミルで挽いてみて「あっという間に消滅したわ!」と感じたら、GABANの大袋に切り替えることをお勧めします。グラム当たりの単価も安くなるので、、、
藤椒の概要・特徴
そして、花椒と比べると明らかに知名度に劣るのが、藤椒です。
青山椒とも表記される、といった説明を見かけますし、実際にそうなのかもしれません。ただ私が「青山椒!」と飛びついた商品が実に微妙だった一方で、藤椒に絞って探した結果選んだ商品の満足度が素晴らしかったため、本ブログでは一貫して藤椒と表記します。
特徴は何といってもその香りです。花椒ほどではないにせよ辛味・痺れを感じられる一方で、その爽やかな香りが、花椒の美味しさをより引き立ててくれます。
花椒によって得られる辛味・痺れがインスタント中華の素の美味しさを一段階引き上げ、
お店の麻婆豆腐に近づけてくれる一方で、やはり残る大きな差。
その差を埋めてくれるのが、私の中では藤椒でした。
現在愛用している商品は以下となります。100gの袋が届いた時は量に驚きましたが、みるみる減っていくので問題ありません。恐るべし藤椒・・・
スパイスミルの概要・特徴
粒のものをすり潰す道具、で説明が済んでしまうんですが、種類は色々あります。
以前は見た目の良さに挽かれてラッセルホブスの電動ミルを使用していたんですが、1本を花椒&藤椒で酷使し過ぎたのか、回りが悪くなったり電池がすぐに切れたりと、活躍が短期間で終了した過去があります。もう1本は今も粒胡椒を元気にすり潰しているのに、、、
なので、安くて頑丈で切れ味、ならぬ潰し味が良い、京セラ製のスパイスミルをお勧めします。こちらもサイズがいろいろあるんですが、小さいものから始めてよいと思います。ミルに入れて放置よりはある程度マメに中身を補充したほうが新鮮な気がします。
気がするだけかもしれませんが、食事って気分も大事ですよね、ということで。
ちなみに、私が長年愛用しているミルも同じものです。どこかで衝撃を加えたのか、ヒビのようなものが入っていて中身が見づらいですが、花椒+藤椒がしっかり入ってます。
3点セットの評価
インスタント中華の素と思えぬ美味しさに生まれ変わります。
食べるだけなら、1箱200円しないレトルトの麻婆豆腐の素と、1パック程度の豆腐で作れてしまうんですが、そこに大量のハッピーパウダー花椒+藤椒をかけるだけで、1食600円位のクオリティになります。
(お勧めの麻婆豆腐の素については、長くなるので別記事にて紹介予定です)
ちなみに、上記の麻婆豆腐の素+豆腐+長ネギ+豚赤身挽肉で作ったものがこちらです。
花椒+藤椒がしっかりとまぶされているのが見えるかと思います。至福の時でした。
ちなみに、麻婆豆腐以外の中華にかけても、もちろん美味しいです。
適当なインスタント中華の素を買ってきて、適当に調理してもこれをかければ安定して美味しいので、ぜひお試しください。
まとめ
あまり変わらないと思っている方もいるかもしれませんが、劇的に変わります。
「あの店の美味しさの秘密はこれだったのか」と思えるような変化を感じられます。
中身の選択肢としては安定のGABANに落ち着くかと思いますが、
そこからさらに一歩踏み込み、更なる本場感、更なる刺激を求めてあちこち探してみるのも楽しいので、皆様もぜひ試してみていただければと思います。
ありがとうございました。